志布志市

概要

志布志市は鹿児島県東部の大隅半島南部に位置し、面積約390平方キロメートル、人口約40,000人（2025年時点）の市です。太平洋に面したリアス式海岸や穏やかな入江を有し、漁業と農業、観光業が地域経済の柱となっています。志布志湾を中心に港湾機能が整備され、県内外の交流拠点となっています。

歴史的背景

志布志の地は古代より大隅国の海上交通拠点であり、中世には地頭職が置かれました。江戸時代には藩政期に藩主の別邸や湊町として栄え、志布志城跡などの史跡が残ります。明治以降は港湾整備と干拓事業が進められ、鋳物や塩田、漁業加工業が発展しました。2006年に有明町と志布志町が合併し、現在の志布志市が誕生しました。

特徴

志布志市は養殖によるブリや真珠の生産が盛んで、「志布志ブリ」は品質が高く評価されています。農業ではサツマイモ、米、果樹（枇杷やみかん）の栽培が行われ、加工品や地元ブランドとして販売されています。地域資源を活かした6次産業化や漁村体験ツアーなど観光振興も進んでいます。

文化と観光

観光資源としては志布志湾大黒リゾート、志布志市立浮津民俗資料館などがあり、漁村の歴史と文化を学べる施設が整備されています。毎年10月には「志布志湾大黒マラソン」や「志布志港まつり」が開催され、海上パレードや奉納行事が行われます。青井岳自然公園や田園風景を巡るサイクリングコースなど、自然体験型レジャーも豊富です。

自然と交通の利便性

志布志市はJR日南線の志布志駅が交通の要所で、宮崎市や鹿児島市方面へのアクセスが可能です。道路では東九州自動車道の志布志ICが市中心部に近接し、車での移動が便利です。市内にはコミュニティバス「志布志市営バス」が運行し、主要公共施設や観光地へのアクセスをサポートしています。