みやま市

概要

みやま市は福岡県南部、筑後川と矢部川に囲まれた地域に位置し、面積約229km²、人口約35,000人（2025年時点）の市です。農村地帯と小規模な市街地が共存し、米や野菜を中心とした農業が基幹産業です。2007年に山川町・高田町・瀬高町が合併し誕生し、地域資源を活かした持続可能なまちづくりが進められています。

歴史的背景

みやま市域は古代の筑後国高田郡と山川郡にまたがり、平安時代には荘園経営が盛んでした。中世には戦国大名の支配地域となり、小規模な城館や寺社が築かれました。江戸時代には瀬高町が筑後川の舟運拠点として商業が発展し、港町として栄えました。明治以降は鉄道や道路の整備により交通と物流が向上し、昭和期にかけて農業の近代化が進展しました。

市町村の特色

みやま市は肥沃な筑後平野の土壌を活かし、コシヒカリや麦、大根、トマトなど多様な作物が栽培されます。農業法人やJAによる6次産業化が進み、地元産品の加工とブランド化が進行中です。伝統工芸では高田焼や山川の和紙生産が継承され、体験教室が観光プログラムに組み込まれています。

文化と観光

みやま市の観光資源は、熊野座神社や高田城跡の歴史的史跡、清水山のハイキングコースなどが点在します。瀬高町では「せたか大藤棚」が藤の名所として知られ、藤の季節には多くの来訪者が訪れます。地域イベントとして「みやま秋まつり」や「矢部川筏下り」など、川と祭りをテーマにした行事が開催され、地域の魅力を発信しています。

自然と交通の利便性

みやま市はJR鹿児島本線の瀬高駅と西鉄バスが市内を結び、博多駅へは快速で約50分のアクセスです。道路では九州自動車道のみやま柳川ICが市域に隣接し、車で福岡市内や熊本方面への移動が便利です。市内にはコミュニティバス「みやま号」が運行し、主要公共施設や観光地へのアクセスを支援しています。また、地域のサイクリングロードや散策路が整備され、自然散策とアクティビティを楽しむ環境が整っています。