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家族が亡くなったあとの手続きについて時系列で流れを紹介します
人はいつ亡くなってもおかしくありません。
「昨日はあんなに元気だったのに…」
すでにそんな悲しい思いをしたことがある方もいらっしゃると思います。
高齢のご家族や闘病中のご家族がいらっしゃる方は、心の準備をされているかもしれませんが、やはりいざとなると何をしていいのかわからなくなるものです。
この記事では、家族が亡くなったあとの手続きについて、時系列で流れを紹介しています。いざというときの参考にしていただければと思います。
家族が亡くなったあとの手続き
家族が亡くなると、悲しみのなかにいたとしてもご遺族にはやらなければならないことがあります。やらなければならないことは個々の状況により異なるのですが、この記事では多くの人に当てはまるであろうことをまとめています。
家族が亡くなったときの対応
人はどこで亡くなるかわかりませんが、多くの場合、病院か自宅で亡くなります。
ご家族が病院に入院していた場合、死の兆候が見られると病院から連絡が来るはずです。死に立ち会えればよいのですが、立ち会えないこともあるかもしれません。いずれにしても、ご家族が病院で亡くなられた場合、担当の医師が死を確認後に「死亡診断書」を書いてくれるので受け取りましょう。
ご家族が自宅で亡くなった場合はかかりつけの医師に連絡しましょう。やはり医師が死を確認後、死亡診断書を書いてくれます。状況にもよりますが、「気づいたときにはすでに亡くなられていた」という状況であれば、警察に連絡します。事件性がなければすぐに検視は終わり、「死体検案書」が出されるので受け取りましょう。
死亡診断書も死体検案書も、今後のいくつかの手続きで使用する書類なので、大切に保管してください。原本のみが使える手続きと、コピーでも問題ない手続きがあるので、それぞれコピーしておくといいでしょう。
家族が亡くなってすぐにやるべきこと（1～２日以内）
家族が亡くなられて1～２日以内にやらなければならないのは、親族や親しかった人への連絡と葬儀社選びです。
葬儀社選び
家族が亡くなられた場合、速やかに葬儀社を選定する必要があります。病院で亡くなられた場合、葬儀社を紹介してくれる病院もあります。亡くなられた家族が互助会等の会員になっている場合は、速やかに連絡します。
葬儀社を選定したら、スタッフと話をして遺体の安置場所を確認し、そこまで搬送してもらいます。通常、葬儀社の施設や自宅がご遺体の安置場所になります。
親族や親しかった人への連絡
親族や親しかった人への連絡は速やかに行いましょう。できれば亡くなられた当日に亡くなったことだけでも知らせることをおすすめします。
葬儀の日程等については葬儀社と調整する必要があります。地域差もありますが、広島は比較的早く、亡くなられた翌日、もしくは翌々日、一方、関東や関西の大都市圏では火葬施設が混雑していることもあり、7～10日後に葬儀を行うことが多いようです。葬儀の日程次第では連絡をかなり急ぐ必要がありますが、いずれにしても日程が決まったら、出席してもらう人には速やかに連絡しましょう。
家族が亡くなったらやるべきこと（1週間以内）
家族が亡くなられて1週間以内にやるべきことは、役所関係の手続きと葬儀です。
役所関係の手続き（死亡届の提出・火葬許可申請）
死亡届と火葬許可申請書に必要事項を記入し、死亡診断書（死体検案書）といっしょに役所に提出してください。亡くなられた人の本籍地、書類を提出する人の住所地、または死亡した場所の自治体に提出できます。受理されると、火葬許可証が出されます。
葬儀
葬儀の日程は、葬儀社の担当者との話し合いにより決定します。
近年、葬儀のスタイルは多様化しており、これまでよく行われていた「一般葬」ではなく、家族や親族、関係の深い友人などに参列者を限定して行う「家族葬」のほうが一般的になりつつあります。
最近は葬儀と初七日の法要を同時に行い、四十九日の法要を大きな節目とするスタイルが多いようです。
もちろん、葬儀のスタイルは故人やご遺族の希望を優先する形で選ぶのがベストです。葬儀社とよく相談して決めてください。
期限が来るまでにやるべきこと
はっきりと期限が決まっているわけではありませんが、できるだけ早くやるべきことを紹介します。各種手続きや弔問への対応、四十九日などの法要と納骨です。
各種手続き（14日以内にやるべきこと）
・健康保険関連の手続き（返還・加入状況変更）：役所や勤め先の企業
・国民年金や厚生年金関連の手続き（加入状況変更等）：年金事務所もしくは役所
（厚生年金受給権者死亡届は10日以内、国民年金受給者の死亡届は14日以内）
・世帯主変更届（亡くなられた方が世帯主だった場合）：役所
・介護保険資格喪失届（受けていた場合）：役所
・児童手当
そのほかの行政関連のサービスもできるだけ早く手続きを済ませましょう。
各種手続き（なるべく早くやるべきこと）
口座振替やクレジットカードで料金を払っている場合、解約しないと料金を払いつづけることになってしまうため、なるべく早く手続きをしましょう。
・ライフライン（電気・ガス・水道）の名義変更または解約：それぞれの契約先へ
・インターネットの名義変更または解約：契約先へ
・新聞の購読解約：契約先へ
・スマートフォンや加入電話の契約、変更：契約先へ
・クレジットカードの解約：契約先へ
・運転免許証の返納（返納義務はないが期限が切れていない場合は通知が届いてしまう）：運転免許センターか警察署
・パスポートの返納（期限が切れている場合は必要なし）：旅券事務所
これらのほかにもインターネットやスマホ関連サービスのサブスクリプションなど、さまざまな契約がある可能性があります。亡くなられた方宛てに送られている請求書等を確認して、一つひとつ手続きを進めてください。
相続関係でやるべきこと
相続税の申告期限は、非相続人が亡くなったことを知った日（相続が発生することを知った日）から数えて10ヶ月後です。特に急ぐ必要はありませんが、財産を特定する必要があるため、なるべく早く始めるに越したことはありません。
・遺言書を探す（あれば財産分与について何か書かれているかもしれません）
・相続人を調査（まったく知らない相続人が存在するかもしれません）
・財産の調査
・財産の分割
・銀行等の預金口座の払い戻し
・有価証券の名義変更
・生命保険金の請求
・相続放棄や限定承認（負債が多く相続しても払いきれない可能性があるとき）
・不動産の名義変更（急ぐ必要はありませんが、相続の発生を知った日から数えて3年以内に手続きをする必要あり）
税金関係でやるべきこと
・所得税の準確定申告と納税
亡くなられた方に所得があった場合、納税義務があります。
・相続税の申告
相続財産の調査を行った結果、相続税が発生する場合は、相続が発生することを知った日から数えて10ヶ月以内に相続税の申告を行う必要があります。
※相続財産の総額が3,000万円＋（600万円×法定相続人の人数）以上になる場合、相続税が発生します。
弔問への対応
これはやるべきことというよりは、都度行うべき対応です。
家族葬などで参列者を限定した場合、弔問したいという申し出を受けることが多くなるかもしれません。香典を持参する方もいらっしゃるので、香典返しの準備もしておきます。
四十九日の法要と納骨
本来、仏教では四十九日までに7回の法要が執り行われることになっています。しかし、現在は初七日と葬儀を同時に行い、そのあとは四十九日の法要のみを行うスタイルが一般的になりつつあるようです。
納骨に関しては、四十九日に行うことが多いようですが、特にきまりがあるわけではありません。お墓を新しく建てる場合はその準備期間も必要なので、希望がある場合は葬儀社等と相談することになります。
亡くなってから葬儀までの流れについて
ここまでは手続きを中心にご家族が亡くなられたあとの大まかな流れを紹介してきましたが、ここからは仏教の葬儀を例に、多くの皆様が気にされているかもしれない、ご家族が亡くなられてから葬儀までの流れをかんたんに解説します。
末期の水
亡くなられた直後に行う儀式で、亡くなられた方の口を水で湿らせます。「死に水をとる」ことで、死に立ち会った家族や親族が行いますが、これを行わない宗派もあります。
エンゼルケア
ご遺体をきれいにして見送る準備をする段階です。病院内での専門スタッフによる医療行為のことをこう呼びますが、最近では葬儀社にて行う死化粧も含めてこう呼ぶことが多いようです。
ご遺体の搬送
葬儀社に連絡をしてご遺体を安置場所まで運んでもらいます。
納棺
通夜が行われるまえにご遺体を棺に収める儀式のことです。葬儀社で行われることが多いようですが、特にきまりのようなものはありません。葬儀社と相談して決定しましょう。
通夜・葬儀
通夜は葬儀の前日の夜に行うのが一般的です。18時か19時ごろから長くても3時間ほどの式典になります。通夜のあとには参列者が会食をする通夜振る舞いを行うこともあります。ただ、最近は葬儀のみを行うケースも増えてきました。
葬儀は、主に斎場で行います。僧侶に読経をお願いし、参列者が焼香します。
火葬
葬儀のあと出棺から火葬という流れになります。喪主が霊柩車に同乗して火葬場へと向かい、参列者はそれに続きます。
火葬場では僧侶の読経後、火葬という流れになります。火葬には1～2時間程度かかるので、参列者は別室で会食するなどして待ちます。
骨上げ
火葬が終わったら骨上げです。2人が1組になって箸をとり、ご遺骨をひろい骨壺の中に納めます。
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まとめ
人が亡くなったあとの各種手続きや葬儀の流れについて、かんたんではありますが紹介しました。このような手続きは、そう何度も経験するものではありませんから、わからなくても当然です。ただ、役所の手続きにしても葬儀にしても、そのときが来れば対処できるものです。精神的にも肉体的にもタフな場面はあるかもしれませんが、ご家族で協力して乗り越えましょう。
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