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一人暮らしの人が死亡したときの片付けにかかる費用はどれぐらい?
一人で暮らしている家族や親類が亡くなったら、その人が住んでいた家や部屋を片付けなければいけません。最近は孤独死が社会問題化していますが、仮にその人が孤独死してしまった場合、片付けにはかなりのお金がかかることになります。
この記事では、一人暮らしの人が死亡したときの片付けについて、「誰」が行うのか、そして費用のことなども含めてくわしく解説しています。いざというときの参考にしていただければと思います。
一人暮らしの人が死亡したときに住んでいた家や部屋を片付ける人
一人暮らしの人が死亡したときに、その人が住んでいた家や部屋を片付けるのは「相続人」です。ただ、状況によっては相続人がいないケースもあります。その場合、持ち家であれば弁護士や国が片付けを行うことになります。賃貸で相続人がいないケースでは、連帯保証人になっていた人が片付けることになっています。
さらにくわしく
一人暮らしの人が亡くなったときにその人の部屋を片付けることになるのは、基本的に相続人です。亡くなった人が賃貸に住まわれていた場合は、とくに速やかに行動する必要があります。賃貸の場合は契約にしたがい契約期間内に部屋の原状回復を行う必要がありますから、ゆっくりしているわけにはいきません。
もちろん、持ち家の場合もできるだけ速やかに行動することをおすすめします。
もしもあなたが賃貸の連帯保証人になっている場合、亡くなった人に相続人がいないのであれば、契約書に基づき契約期間内、または管理会社等に指定された期限までに部屋の片付けと原状回復を行わなければなりません。期限を過ぎてしまうとさらに家賃を支払わなければならないので注意が必要です。
一人暮らしの人が死亡したときに片付け費用を負担するのは?
片付け費用を負担することになるのは、持ち家の場合はやはり相続人です。相続人は複数人になることが多いですから、その場合は相続の割合によって負担額が決まりますが、相続人の間での話し合いにより負担額を決めてもかまいません。
死亡した人の資産で片付け費用を支払うと相続放棄できません
死亡した人の資産で片付け費用を支払うと、相続を承認したとみなされてしまうため、相続放棄を考えているのであれば、片付け費用を自分で捻出する必要があるので注意しましょう。
一人暮らしの人が死亡したときにかかる費用の目安
一人暮らしの人が死亡したときに、その人が住んでいた家や部屋を片付けるときにかかる費用は、状況により大きく異なります。部屋で孤独死してしまったケースでは、多くの場合、特殊清掃が必要になるため、費用がかなりかさむことになります。
通常、遺品整理の作業だけであれば家や部屋の間取りでだいたいの料金が決まります。あとは家財の数など個々の状況により見積もりが提示されるのが一般的です。
以下は遺品整理業者「TSUNAGU」の料金表です。あくまで目安ではありますが、参考にしてください。
遺品整理
間取り |
スタッフの数 |
料金目安 |
1K |
1人 |
30,000円~ |
1LDK |
2人 |
65,000円~ |
2LDK |
3人 |
98,000円~ |
3LDK |
4人 |
153,000円~ |
4LDK |
5人 |
198,000円~ |
5LDK以上 |
6人 |
248,000円~ |
遺品整理の作業には、貴重品・重要書類等の仕分けや探索作業、給湯器や風呂釜の取り外し作業などが含まれています。
ハウスクリーニング
場所 |
料金目安 |
キッチンまわり |
14,000~22,000円 |
換気扇 |
9,000~14,500円 |
浴室 |
14,000~20,000円 |
洗面台まわり |
9,500~12,000円 |
トイレ |
8,000~11,000円 |
エアコン |
10,000~17,500円 |
フロアクリーニングとワックスがけ |
14,000~22,000円 |
水回りクリーニング(セット) |
3ヶ所 14,000~22,000円 5ヶ所 20,000~77,600円 |
ごみが極端に多い場合
部屋や家全体にごみが詰め込まれているような状態の場合、ごみ屋敷清掃料金が適用されます。
間取り |
料金目安 |
1K |
33,000円~ |
1LDK |
68,000円~ |
2LDK |
101,000円~ |
3LDK |
156,000円~ |
4LDK |
201,000円~ |
5LDK以上 |
251,000円~ |
特殊清掃
孤独死されたケースでは特別なクリーニング技術を使用して部屋をクリーニングする「特殊清掃」が必要です。状況により金額は大きく異なるので、業者に相談することをおすすめします。
孤独死の現場の汚れや臭いは普通のハウスクリーニングで取り除くことができません。孤独死のケースでは、発見まで数日程度でも、季節により遺体の傷みが早く進行してしまいます。発見までに数週間から数ヶ月と長い時間がかかると遺体の腐敗がひどくなり、壁材や床材にまで汚れや臭いが染みこんでしまいます。こうなると特殊清掃だけではなくリフォームが必要になることもあるので、そういったケースでは料金も高額になる傾向があります。
一人暮らしの人が死亡したときの片付けにかかる費用を節約するには
ここまでお話をしてきたように、一人暮らしの人が死亡したとき、場合によっては片付けにかかる費用が高額になります。相続人だけれども片付けにかかるお金を支払う余裕がないこともあるかもしれません。そんなときに役立つ知識を紹介します。
できることは自分で
できることは自分でやる…こうすれば、当然のことながら、お金を節約することができますが、その「できること」にはどんなものがあるのでしょうか。
まず、「できないこと」から考えてみましょう。
特殊清掃は「特殊」というその言葉からもおわかりのように、一般の方では絶対にできないことです。このお金を省くことはできません。「ごみ屋敷」のようにごみが極端に多くある環境での作業も一般の方ではできないことです。
「できること」についても考えてみましょう。
遺品の仕分けや相続に関する重要書類、貴重品等の探索作業は、相続人だけでもできる作業です。このような作業は、元来、相続人など家族や親族だけで行われてきました。人口の高齢化の進行により、遺品整理がサービスとして社会的にも認知されていますが、自分でやればかなりのお金の節約につながるでしょう。
とはいえ、遺品整理業者は頼りになる存在でもありますから、やれるところだけ相続人で行い、重要書類や貴重品等の探索は業者といっしょに行うなど、臨機応変に業者を利用することで、お金を節約しつつ、スムーズに作業を終わらせることも可能です。
故人の所有物を売却
故人の所有物のなかにはお金になる物があるかもしれません。今はさまざまな物が中古品として売買されていますから、相続の対象にならない家具や家電、衣類、趣味のアイテム、骨董品など売れそうな物は売却して現金化することを考えましょう。
自分でオークションやフリマなどのアプリを利用して故人の所有物を売却してもいいですし、リサイクルショップなどの買取店を利用してもいいでしょう。骨董品など専門性の高いアイテムに関しては、査定や鑑定が難しいため、専門のお店に問い合わせることをおすすめします。
なお、TSUNAGUの遺品整理には、遺品の買取も標準でサービスに含まれています。
相見積もりでお金を節約
遺品整理やハウスクリーニングの料金は、はっきりと決まっているわけではありません。業者が実際に作業をする場所を見て見積もりを出します。そのため、業者によって見積額も変わってくるでしょう。
お金を節約するためには、いくつかの業者に見積もりを依頼する「相見積もり」が有効です。複数の業者の見積もりを比較して、安い見積もりを提案してくれた業者を選べば出費を抑えることができます。
ただし、作業内容を確認することはとても重要です。いくら安くても必要な作業が含まれていないのでは意味がありません。
一人暮らしの人が死亡したときの片付けで押さえておきたいポイント
一人暮らしの家族や親類が死亡したときの片付けの際に押さえておきたいポイントを紹介しておきます。
相続人全員の同意を得てから行動
相続人が一人の場合は何の問題もありませんが、複数の相続人がいる場合は、必ず全員の同意を得てから片付けや遺品整理などの行動に移ってください。複数の相続人がいるのに一人で勝手に物事を進めてしまうとトラブルになりかねません。すべての相続人に遺品整理、遺品の分け方などについて納得してもらいましょう。
借金も含めて遺産の内容をチェック
遺産相続では借金も引き継ぐごとになるので、相続人はまず遺産の内容を把握することがとても重要です。遺産に手をつけてしまってからでは相続を放棄することができません。先ほど、故人の遺産を使って家や部屋の片付けをしてしまうと相続放棄できなくなるというお話をしましたが、事前に遺産の内容を確認しておかないと自分が債務を負ってしまうリスクがあるのです。
孤独死の場合は専門の業者に相談
孤独死の場合、死亡した日から2~3日程度でも季節によっては遺体の傷みが激しくなることがあります。発見されるまでに時間がかかってしまった場合、一般の方だけでその部屋を片付けることはできません。必ず専門の業者に相談してください。
遺品整理や特殊清掃のご相談は「TSUNAGU」へ
近年、一人暮らしの人の孤独死は大きな社会問題になっており、政府や自治体も孤独死をなくすための努力をしています。介護担当者が一人暮らしの人を訪問しているのもよく見かけますし、民間の見守りサービスも充実してきているようです。
しかし、さまざまな事情で一人暮らしをする人は増えており、40代や50代のまだ若い人が孤独死するケースも増えています。そのため、孤独死は私たちの誰もが直面するかもしれない問題として認識しておく必要があるのです。
「TSUNAGU」は、遺品整理や生前整理のお手伝いをしている専門業者です。遺品整理士や特殊清掃士といった資格保持者が在籍しているので、どなたにも安心して利用していただけます。お困りのことがありましたら遺品整理・生前整理の「TSUNAGU」にご相談ください。
まとめ
一人暮らしの家族や親類が死亡した場合、その人が住んでいた家や部屋を片付けるのは基本的に「相続人」です。片付けの費用を負担するのも基本的には相続人ですが、その際にできるだけ早く故人の遺産の内容を把握しましょう。
部屋の片付けは迅速に行う必要があるので、孤独死のケースではなくても、専門の業者に作業を依頼することをおすすめします。
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