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遺品整理の現場で発生しているネコババ被害の実情について業者が解説
遺品整理がビジネスになってから久しいのですが、その間には悪徳業者が暗躍するなど、業界全体の評判が悪くなるような被害も発生しました。
「作業前には確実にあったはずなのに…」
このように、あったはずのものがなくなる「ネコババ」も被害のひとつです。このような被害は今も起きているのでしょうか。ネコババ被害の実情について、対策も含めて遺品整理業者が解説します。
遺品整理の現場では今もネコババ被害が発生
遺品整理の現場では、残念ながら、今もネコババ被害が発生しているようです。
冒頭で紹介したように、遺品整理がビジネスとして認知されてから久しいのですが、それでも20年程度です。その間、ビジネスチャンスと捉えた企業や個人が、他の分野から参入し、業界は混沌とした状態になりました。なかには悪徳業者も存在し、金品等のネコババを含む被害が多発したこともありました。
このようななかで危機感を覚えた業界は、「遺品整理士認定協会」を設立し、遺品整理のプロである「遺品整理士」の資格を設けました。その目的のひとつには、やはり業界の信頼回復もあったのではないかと思います。遺品整理士は民間資格ではありますが、遺品整理だけではなく関連する事柄についての知識も豊富な人材なので、業者の信頼の証しとしても機能しています
しかし、遺品整理は誰でもできる作業ですから、当然のことながら遺品整理士が在籍していない業者もあります。このような業者に作業を依頼してしまうと、ネコババ等の被害にあう確率も高まってしまうでしょう。
ネコババするのは悪徳業者だけではない
遺品の金品をネコババするのは悪徳業者だけではありません。悲しいことに、身内や親類など、亡くなられた人や相続人に近い人が、ネコババの犯人だったなんてこともあるのです。
業者でも身内の人でも、偶然に金品を見つけ、そのままくすねてしまう…どんな人間にも弱さはありますが、これは到底許せることではありません。
こうなると、ネコババ被害を防ぐためにはすべての作業を自分でやらなければならなくなってしまいます。しかし、高齢化や少子化が著しく進む現在、それはほぼ難しいので別の対策を考えたほうがいいでしょう。
ネコババ被害を防ぐためにとれる対策
ここまでに紹介したことを踏まえて、ネコババ被害を防ぐためにとれる対策について考えてみましょう。
親類であったとしても…メンバーを慎重に選ぶ
親類や故人の友人などから遺品整理を手伝いたいという申し出があったとしましょう。「もの」がたくさんあることだし、人手は多いに越したことはない、と考えがちですが、もう少し考えてみてください。
普段、近くに住んでいて、付き合いがある人ならばまだしも、最後にいつ会ったのかわからないような人からの申し出は、基本的には断ったほうがいいでしょう。勘ぐりたくはありませんが、何か下心がありそうだと考えるには十分です。こうした人に対しては、謝意を伝えたうえで断りましょう。
身内や親類であっても、日頃の関係性を考慮してメンバーを選ぶことは、トラブルを避けるためにとても重要なことです。
貴重品や高価な遺品を相続人だけで先に探しておく
貴重品や高価な遺品を、相続人だけで先に探しておくこともネコババ被害を防ぐ対策になります。あれもこれもというわけにはいきませんが、重要なものに絞れば相続人だけですべてを探すことはそう難しくはないはずです。
探し物が確実にあることを把握していることを伝えておく
誰に作業を依頼する場合でも、「探し物が確実にあることを把握していること」を伝えておきましょう。これで完全にネコババ被害を防げるわけではありませんが、抑止的効果は十分にあるのではないでしょうか。
作業前の状態を画像に残しておく
作業前の現場の状態を画像に残しておくことで、ネコババ等のトラブルが発生したときの対策になります。これも100%の対策ではありませんが、引き出しなどの細かい場所も撮影しておけば、トラブル発生時に証拠として機能します。
できるだけ作業に立ち会う
遺品整理業者に作業を依頼する場合でも、できるだけ現場での作業に立ち会いましょう。もちろん、遠くに住んでいるために立ち会うことが難しい方もいらっしゃると思いますが、その場合はリモート作業の経験豊富な業者を選ぶと、作業の様子をライブで確認できるので利用を考えてみましょう。
究極のネコババ被害への対策は遺品整理業者選び
高齢化が進んだ現在、遺品整理をご遺族だけで行うことは、そうかんたんではありません。整理するべき遺品の数にもよりますが、すべてとは言いませんが、一部の作業を業者に依頼することは、現実的な選択だと思います。
貴重品や高価なものの探索作業も、経験やノウハウが豊富な遺品整理業者を利用するとスムーズに進みます。
そこで知っておきたいのが信頼できる業者を選ぶ方法です。信頼できる業者を選ぶことは、そのままネコババ被害への対策になります。これは究極の対策と言ってもいいでしょう。
遺品整理士がいるか確認
すでにお話ししたように、遺品整理士は業界団体が信頼回復のために設けたと言ってもいい資格です。遺品整理士の資格をもつ人材が在籍していることじたい、その業者の信頼性をはかる目安になると言っても過言ではありません。
許可の確認
遺品整理士の資格は、遺品整理の作業をするために必要なものではありません。しかし、遺品整理の作業のなかには許可を得ていなければできない作業もあります。
まず、遺品を買い取るためには「古物商許可」が必要です。遺品のなかには貴重品以外にも金銭的価値があるものがありますから、ご遺族はこうしたものを売却することで出費をおさえることができます。買取は遺品整理業者のメイン業務のひとつです。メイン業務を「できない」、または「違法に行っている」業者を利用する理由など何もありません。
家庭から出されるごみや不用品を収集して処分するためには「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。なお、産業廃棄物収集運搬業許可をもつ業者が一般廃棄物収集運搬業許可をもつ業者に作業を委託するケースもありますが、これは問題ありません。
許可を得ていない業者を利用することは避けましょう。
見積もりの中身を確認
遺品整理業者のなかには、大雑把な見積もりを出す業者もありますが、これはあまり望ましくありません。作業内容がしっかり記載され、その作業にいくらかかるのかはっきりわかる見積もりを出す業者は信頼感があります。また、現場を視察することなく見積もりを出す業者もあるようですが、そんな業者も利用してはいけません。
ホームページも業者選びの参考になる
今どき、ホームページをもたずに営業している業者はほとんどありません。いまだに一部の業者はチラシ等で集客しているようですが、単純にチラシの内容を鵜呑みにして作業を依頼するのは危険です。
業者選びの際、ホームページはとても参考になります。
遺品整理業者のホームページでは、作業実績や参考料金、対応可能な作業内容、所在地などの情報を確認できます。作業時の写真が掲載されているホームページもあるので、その業者の本来の姿を知るうえでチェックすべきものであることはまちがいないでしょう。
所在地の記載がない業者や、連絡先が携帯電話の番号しかないような業者を利用する理由はありません。
「TSUNAGU」にご相談ください
広島県や山口県など、中国地方を中心に関西や九州にもネットワークを広げる「TSUNAGU」は、遺品整理に関する相談を受け付けています。パソコンやタブレットをとおしてライブで作業の様子を確認できる「リモート作業」にも対応しています。遺品整理でお困りの方は、ぜひご連絡ください。
まとめ
最愛のご家族が亡くなったばかりだというのに、遺品をネコババされるなどのトラブルを抱えてしまったら精神的に不安定になってしまいます。しかし、業者選びも含め、この記事で紹介したことを参考にすれば、100%とはいかなくても、かなりの部分でネコババ被害を防ぐことはできるはずです。
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