全国で空き家が増え続けて問題になっています。これも高齢化社会の弊害といえますが、空き家を処分することはなかなかかんたんなことではなく、多くの人が困っています。現状、固定資産税の住宅用地特例があるため、適切に管理されているかぎり恩恵を受けることができますが、法律で定められた特定空家に指定されてしまうとこの恩恵を受けることもできなくなってしまいます。この記事では、空き家の活用の第一歩となる空き家の「整理」について解説しています。空き家の扱いに困っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

空き家が問題になっている理由

空き家の整理について話をする前に、空き家がなぜ問題になっているのか、その理由を少しお話ししておきましょう。

 

空き家は、そこに人が住んでいないというだけでもリスクがあります。空き家であることがわかると、放火や不法侵入などの犯罪の場になる可能性があるからです。人が住まず、適切に管理されていない空き家はどんどん傷みが進行していきます。長年、荒れ放題のままにされた空き家は、崩壊の危険性が増し、ごみ屋敷のような外観は地域の景観に悪影響を及ぼすことになります。

 

このように、空き家は地域のリスクです。国も法律を整備して空き家対策に乗り出しているため、空き家のオーナーもこれまでとは考えを変える必要があるでしょう。

 

まずは空き家を整理する

 

空き家の整理をするだけではこれから起こりうるリスクに備えることはできません。しかし、整理をすることで空き家の活用に動き出すことができます。空き家の整理は、売却や賃貸などただ維持するのではなく、活用に向けて行う作業です。

 

建物はメンテナンスを怠ればその機能を急速に失っていきます。庭も手入れをしなければ荒れ放題。このような状態では、資産価値は大きく下落してしまいます。

 

空家等の対策に関する特別措置法は、行政が空き家のオーナーに対応を強制することも可能にしたため、今はまだ問題がなくても、空き家オーナーは先を見据えて空き家の活用を考える必要があるのです。

 

空き家を整理する方法

空き家を整理する方法はおもに3つあります。

 

ご自身（家族や親族）で整理

まだ建物がそれほど傷んでいる状態ではなく、定期的にメンテナンスをすれば維持できる空き家であれば、活用方法が決まるまでの間はご自身で整理してもいいでしょう。

 

空き家をご自身や親族だけで整理する場合は計画を立てて行う必要があります。多くの人手が確保できる日は限られますし、整理だけではなくごみの処分も行わなければならないため、空き家が所在する自治体のごみ処理施設の営業時間を調べたり、ごみの処分だけ業者に依頼したりするなど、計画的に動かなければなりません。

 

ご自身で空き家を整理する場合の注意点

 

ご自身で空き家を整理する場合は、作業の最中に思い出の品が出てきて作業の手が止まってしまうことがあります。親族が集まっていると思い出話に花が咲いてしまい、整理どころではなくなってしまうこともあるので、計画どおりに作業を進められるよう努力しましょう。

 

空き家の片付け作業が遺品整理も兼ねている場合は作業中にナーバスになってしまうこともあり得るので、その際はむりをせず、後日、業者を利用して整理することをおすすめします。

 

業者を利用して整理

 

片付ける家財や不用品、ごみの量が多い場合は、ご自身でやっていてはいつになったら作業が終わるのかわかりません。このようなケースでは業者に整理を依頼します。空き家にまだ使用できる家財などがある場合は、仕分けが得意な遺品整理業者に作業を依頼するとスムーズです。

 

空き家の整理でありがちなのが不法投棄されたごみです。人が住んでいないことがわかると、このような不届き者が出てくることがあります。空き家に覚えのないごみが捨てられていた場合、本来はその不届き者に処分費用を請求したいものですが、実際は泣き寝入りせざるを得ません。業者に依頼すれば、不法投棄されたごみもスムーズに処分できます。

 

業者を利用して空き家を整理する場合の注意点

 

業者を利用する場合は、作業に必要な許可や資格を持っている信頼できる業者を探さなければなりません。空き家を片付けるサービスを提供している業者には、不用品回収業者、遺品整理業者、解体業者などがありますが、少数ながら悪徳業者も存在し、残念ながらトラブルの報告される件数も増加傾向にあります。

 

悪徳業者の被害にあうことを避けるには、複数の業者に作業現場で見積もりを出してもらい、それぞれの見積書を比較・検討できる相見積もりが効果的です。

 

実際に業者の対応を見て判断することは、見積書の数値以上に重要なことです。優良業者も悪徳業者も、対応にその本質が表れるので注意深く観察しましょう。

 

もちろん、見積書も重要です。見積額が安ければ安いに越したことはありませんが、それよりも作業内容が金額に見合っているかどうか確認することが重要です。金額に惑わされないようにしましょう。

 

業者に空き家の整理を依頼する場合の費用

 

業者に空き家の整理を依頼するにあたり、気になるのはその費用だと思います。料金には空き家の状態、処分するごみの量なども影響するため一概には言えませんが、TSUNAGUでは以下を基準に料金を算出しています。

間取り	作業時間の目安	料金の目安
1K	1～2時間	30,000円～
1LDK	2～3時間	65,000円～
2LDK	3～5時間	98,000円～
3LDK	4～6時間	153,000円～
4LDK	5～7時間	198,000円～
5LDK以上	1～2日	248,000円～

 

委託

 

空き家と土地を売却、もしくは賃貸して活用するのであれば、売却先や賃貸先に整理を委託してもいいでしょう。空き家専門の買取業者に売却する場合は、家財が空き家の中に残されている状態でも買い取ってくれることがあります。

 

まとめ

空き家はオーナーの皆様にとって、今後、頭痛の種になる可能性があります。今はまだそれほど傷んでいなくても、いい状態で空き家を維持するにはコストもかかるため、今から空き家の取り扱いについて考えることをおすすめします。空き家の活用に詳しい専門家を紹介するなどのサービスを提供している自治体もあるので、まずはこのようなサービスを利用することから始めてみてはいかがでしょうか？

中国地方で空き家の整理を予定している方は、TSUNAGUにご連絡ください。