ごみがためこまれているスペースがせまく、作業スペースが確保できるのであれば、ごみ屋敷を自力で片付けることもできなくはありません。しかし、「ごみ屋敷」と言われるレベルになると、ほとんどの場合、業者の手を借りなければ、片付けることは困難です。しかし、いろいろと悪い噂を聞くこともあるので、業者に依頼するとなると気が引けるという方もいらっしゃると思います。この記事では、信頼できる片付け業者を選ぶ方法について解説しているので、ぜひ読んでみてください。

 

ごみ屋敷片付け・信頼できる業者を選ぶポイント

 

残念ながら、ごみ屋敷の片付けや遺品整理、不用品回収といった業界では、悪質な業者によるトラブルが発生しています。大多数の業者は真摯な態度でサービスを提供していますが、ごく一部の悪質な業者のおかげで、利用者が余計な心配をしなければならないことは、まったく心苦しいかぎりです。そのため、トラブルに巻き込まれないよう、利用者の皆様にも注意していただかなければなりません。これからご紹介するポイントを押さえていただければ、確実に信頼できる業者を選ぶことができるので、参考にしていただければ幸いです。

 

住所を確認

 

まず、業者のホームページを訪れて、住所を確認しましょう。悪質な業者は存在を隠そうとします。携帯電話の番号だけを載せ、所在地の情報を伏せて仕事をとるのが悪質な業者のやり方です。ホームページ、名刺など、本来、あるべきところにあるべき情報がないのであれば、その業者を疑いましょう。高い確率で被害にあってしまいます。

 

ごみ屋敷の片付け実績に注目

 

業者のホームページには、多くの場合、作業実績が掲載されています。「多くの場合」ですから、逆に考えると、片付け実績を掲載していないような業者は、疑ったほうがいいでしょう。

なかでも作業の実績をブログのような形で、しかも写真付きで紹介している業者なら、信頼度が上がります。

業者を選ぶ際は、片付け実績に注目してみてください。

 

サービス内容に注目

 

業者が提供しているサービス内容にも注目しましょう。

ごみ屋敷を片付ける場合、付随する作業が必要になることが多いはずです。ごみ屋敷を片付けたあと、そこに居住するのであれば、ハウスクリーニングや特殊清掃（消臭や脱臭など）、リフォーム工事をする必要があります。遺品整理、不用品の買取、場合によっては建物の解体を考えることもあると思います。業者を選ぶ際は、今後、必要となる作業に対応したサービスを提供しているか、という視点で考えることも重要です。

 

わかりやすい料金設定になっているか注目

 

ごみ屋敷の片付け料金は、間取りやごみの量、建物内外の状態などにより大きく異なります。そのため、ホームページに料金表を提示していない業者も見受けられます。もちろん、そのような業者でも、電話やメールで連絡をすれば、料金の目安を教えてくれるかもしれません。「現地で見積もりをしないとわからない」と言われるかもしれませんが、実際そうなので、出張見積もりをしてくれるようなら問題のない業者の可能性が高いでしょう。

 

それでも、利用者としては目安となる料金がわかれば、なんとなく安心できるものです。ホームページに料金表が掲載されているようであればプラス材料です。

 

秘密を守りながら作業できる業者

 

秘密を守りながら作業できるかどうかを見極める方法はなかなかありません。しかし、「片付け実績」などから間接的に読み取ることはできます。外部にまでごみが積み上げられているようならしかたありませんが、内部にだけごみがためこまれている状態なら、ごみ屋敷であることが近隣に知られないようにしたいものです。経験豊富な業者であれば、プライバシーに配慮しながら作業を進めてくれます。

 

出張見積もりが可能な業者

 

現場の状況を見てみないと、ごみ屋敷を片付ける見積もりを出すことはできません。そのため、出張見積もりを拒むような業者は、その時点で候補から外してかまいません。概算だけで作業に着手するような業者は、作業後に理由をつけて追加料金を求めてくることがあります。

 

出張見積もりは、実際に業者と顔を合わせる機会です。業者の対応を直接見られるので、優良な業者であるかどうか見極める参考になります。

 

複数の業者に見積もりを依頼する

 

少し利用者側の負担も増えますが、複数の業者に見積もりを依頼すると、かなり安心して業者を決められます。複数の業者の見積もりを比較すると、作業内容に応じた相場を把握することが可能です。あまりにも安かったり、逆にあまりにも高かったりするようなら避ければいいだけの話です。大切なのは、作業の内容を考慮して、ふさわしい料金を提示してくれた業者を選ぶことであり、一番安い見積もりを提示した業者を選ぶことではありません。

 

詳細な見積書を出してくれる

 

出張してごみ屋敷の状態を確認したあと、業者は見積もりを提示します。この際、作業内容ごとに、詳細に料金が記載されているかどうか確認してください。何にいくらかかるのか、これを知ることに見積もりを出してもらう意味があります。トータルの金額だけでは、見積書の意味がありません。

 

料金についてしっかり説明できる業者を選ぶ

 

見積書に関しては、まだ注目すべきことがあります。とくに安い見積もりを出してきた業者に当てはまることです。安く片付けてもらえればうれしいことですが、相場から考えてもずいぶん安い金額を提示された場合は警戒しなければなりません。ほかの業者よりも安い理由を知る必要があります。その格安な料金についてしっかりした説明をできるようであれば、その業者を利用することを考えてもいいでしょう。しかし、明確に説明できないのであれば、やはり疑う必要があります。

 

環境への配慮にも注目

 

廃棄物を扱う業者は、持続可能な社会づくりを進めていくうえで欠かせない存在です。企業として、環境保全に積極的に取り組んでいるようなら安心できるのではないでしょうか。

 

収集した廃棄物を山中などに不法投棄するのが、悪質な業者のやり口です。悪質な業者を利用してしまうと、被害を受けたうえに、不法投棄をしたとして罪に問われる可能性もあるので、絶対に避ける必要があります。

 

許可や資格

 

本来、一般家庭のごみは一般廃棄物収集運搬許可を得ている業者でないと収集することができません。しかし、一般廃棄物収集運搬許可は、限られた業者にしか出されないものなので、産業廃棄物運搬収集許可を得ている業者が委託の形で収集することはめずらしいことではありません。

 

そのため、見るべきところはほかの部分ということになります。

 

業者が不用品の買取をおこなっているようであれば「古物商許可」の有無を確認しましょう。

 

関連する資格としては「遺品整理士」の資格が挙げられます。直接ごみ屋敷とは関係がなくても、業界団体が認定する資格なので、優良業者の目安になります。

 

ごみ屋敷片付け・こんなポイントにも注目

ごみ屋敷の片付けを依頼する業者を選ぶ際に重要なチェックポイントは、ご紹介したとおりです。ここからは、利便性の面で注目すべき、業者選びのポイントを紹介します。

 

分割払いが可能か

 

ごみ屋敷の片付け料金は、時として高額になります。一般的には数十万円、建物が大きく、ごみの量もほかのごみ屋敷とは桁違いとなると、数百万円かかることもあります。これだけの大金を一度に支払わなければならないとなると一大事です。優良業者の多くが、電子決済やクレジットカード決済に対応しています。料金の支払いに不安がある場合は、分割払いが可能かどうか、業者に確認しておきましょう。

 

不用品の買取が可能か

 

ごみ屋敷の内部にあるのはごみだけではありません。家電製品などもあるので、なかには売却できる物も存在しています。ごみ屋敷の片付けをおこなっている業者のなかには、不用品を買い取ってくれる業者もあります。こういう業者を利用すれば、リサイクルショップに査定を依頼する手間が省けるので、売却可能な物がありそうなら、不用品の買取が可能な業者を利用するのがおすすめです。

 

まとめ

 

ごみ屋敷の片付けはたいへんな作業ですが、この作業を依頼する業者選びも、慎重にならないと悪質な業者に関わってしまうことになりかねないので注意が必要です。悪質な業者のおかげで、サービスを利用しにくいと感じている人がいることは残念なことですが、多くの業者が競争しながら優良なサービスを提供していることも、また事実です。ご紹介したことを参考に、信頼できる業者を見つけていただければ幸いです。