ごみ屋敷は、テレビなどでセンセーショナルに報道されることもあり、多くの方が認識している社会問題です。「なぜごみをためこんでしまうのか?」と思われる方も多いと思いますが、ごみ屋敷の住人は、高齢であったり、心の病を抱えていたりすることがあるため、一概にその原因を説明することはできません。しかし、ごみ屋敷が今、日本社会の問題になっていることは紛れもない事実です。だんだん私たちの身近になってきているごみ屋敷。まだ一般的には理解が進んでいないごみ屋敷について考えてみたいと思います。
ごみ屋敷にごみがためこまれていくわけ
ごみ屋敷の住人のなかには、自身の生活態度がごみをためこんでしまった原因だと認識している人もいるようです。片付けることが苦手なだけではなく、朝のごみ出しの時間に起きることができなかったり、ごみの出し方を理解していなかったりして、そのためにごみをためこんでしまったような人たちです。
おもしろいと言っては失礼ですが、某業者が担当した案件では、ある特定の分別区分のごみだけがためられていたごみ屋敷もあったそうです。おそらく、その分別区分のごみだけ、どうやって捨てたらいいのかわからなかったのでしょう。
ごみの分別ルールはかなり細かく決められていますから、現在はごみを処分するのが難しい時代であることはまちがいありません。この分別ルールの厳格化が、ごみをためこんでしまう原因になっていることも、かんたんには否定できないところです。
ごみ屋敷の片付け依頼が来るタイミング
ごみ屋敷の片付けを請け負っている業者が、依頼を受けるタイミングとして多いのは引っ越しです。賃貸住宅の一室を、いわゆる「ごみ部屋」にしてしまい、引っ越しを機に原状回復しなければならないために片付けを依頼してくるケースです。
賃貸の集合住宅の場合、外観だけではごみ部屋とわからないこともありますが、異臭の発生やゴキブリなどの害虫が増えることにより、近隣住民からオーナーに苦情が入り、ごみをためこんでいたという事実が明るみに出ることも多いようです。
ごみ屋敷は増えているのか?
ごみ屋敷に関する調査や統計データは、実はあまりありません。環境省が平成29年度におこなった調査はありますが、自治体の対応事例などに関するもので、ごみ屋敷が及ぼす悪影響やごみ屋敷の住人の属性などに言及するものではありませんでした。
ただ、平成29年度当時よりもごみ屋敷に関する条例を設けている自治体は増加しており、ごみ屋敷の数が増えているということははっきりしませんが、確実に問題意識をもっている自治体が増えていることがわかります。ごみ屋敷に関する条例を制定している自治体は大都市が多いようです。
ごみ屋敷の住人の実態
片付けられない若者がごみをためこんでしまうことは当然あるのですが、割合としてはかなり少数です。ごみ屋敷の住人の多くは高齢者で、認知症や物忘れ、精神疾患などの問題を抱えていることが多いようです。
元々、孤独を好む性格の人や、障害などにより自立して生活することが難しい人、アルコール依存症を患っている人も、ごみをためこむ傾向があります。
病気のほかに多いのは、近隣とのトラブルを発端に信頼関係がなくなり、孤立してごみをためこむケースです。「孤立したからといってごみをためこまなくても…」と考えたくもなりますが、壁を作って周囲との交流を一切絶つということは、そういうことなのかもしれません。
貧困もごみ屋敷の原因になります。生活苦からごみを片付けたくても片付けられない人もいるようです。
まとめ
ごみ屋敷はさまざまな原因で生まれます。しかし、地域とのつながりの希薄さが背景にあることは、どんなケースにも共通しています。ごみ屋敷の問題を解決するためには、この点に注目して対策を考える必要があるでしょう。
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