遺品整理業者と不用品回収業者。どちらも同じだと思っていませんか?たしかに、遺品整理業者と不用品回収業者には似た部分、いや共通する部分もあります。遺品整理と不用品回収、どちらもサービスとして提供している業者もあるほどです。この記事では、遺品整理業者と不用品回収業者を比較しつつ、その違いについて説明しているので、ぜひ読んでみてください。
遺品整理業者と不用品回収業者を比較してみる
まず、遺品整理業者と不用品回収業者、それぞれが提供しているサービスを比較してみましょう。
遺品整理業者が提供しているサービス
遺品整理業者は、文字どおり、遺品整理と遺品整理に関連するサービスを提供している業者です。亡くなられた方の所有物を片付け、ご遺族の意向に沿って貴重品や重要書類を探すなど、専門性の高い作業を得意としています。
貴重品や相続に関わる重要な書類、ご遺族の思い出がつまった遺品を扱うこともあり、マナーが備わっていることは当然として、物の扱い方が丁寧です。誰の目にも不用品だと映る物でも、ご遺族に不快な思いをさせるような扱いはしない。それが遺品整理業者です。遺品整理業者の多くは、以下のようなサービスに対応しています。
- 遺品の仕分け
- 不用品の収集と処分
- 貴重品や重要書類の探索
- 遺品の買取
- 遺品の供養やお焚き上げの仲介
- ハウスクリーニング
- 不動産業者の仲介
- 解体業者の仲介
- 相続に関する相談や専門家の紹介
- 生前整理のサポート
- など
不用品回収業者が提供しているサービス
一方、不用品回収業者は、こちらも文字どおり、不用品を回収している業者です。遺品整理業者とは異なり、家庭の廃品や不用品を収集して処分することをメインにサービスを提供しています。もちろん、業者により提供しているサービスは異なり、遺品整理の現場から不用品を回収することもあります。しかし、遺品整理業者とは「専門性」という点で大きく異なるため、遺品整理の現場に限定すると、たとえば物の扱い方に難があったり、ご遺族の感情に配慮が足りなかったりすることもあるようです。
不用品回収業者が提供しているサービスも多岐にわたりますが、貴重品や重要書類の探索、相続に関する相談や専門家の紹介など、専門的なことに不用品回収業者が対応することは不可能です。
遺品整理業者と不用品回収業者の共通点
このように、遺品整理業者と不用品回収業者は、似たサービスを提供している部分もありますが、サービスの本質が違います。言い換えれば、遺品整理に関することなら、不用品の処分も含めて遺品整理業者、物を処分するだけなら不用品回収業者に依頼すると考えればまちがいありません。
しかし、遺品整理業者と不用品回収業者には共通点もあります。
作業のスピードが速い
マナーが備わり、物の扱いも丁寧な遺品整理業者ですが、作業のスピードも速いことは特筆すべきでしょう。
一方の不用品回収業者も、即日の回収作業が可能など、レスポンスと作業スピードの速さは、やはり特筆すべき点です。
悪徳業者
残念ながら、遺品整理業者を名乗る悪徳業者、不用品回収業者を名乗る悪徳業者、どちらも存在します。どちらにも優良業者があれば、どちらにも悪徳業者があるのです。しかし、優良業者を見極める方法はあります。
遺品整理業者、不用品回収業者、優良業者を見極めるには?
悪徳業者を利用してしまうと、ご自身が被害を受けながら、ご自身が責任を負わされるという非常に理不尽な状況に陥ってしまうことも考えられるので、業者を選ぶ際は慎重にならなければなりません。悪徳業者の被害として、よく挙げられるのが「不法投棄」や「高額請求」「盗難」です。このような被害にあわないために業者を見極めるポイントを紹介します。
許可の有無や有資格者の存在
遺品整理業者でも不用品回収業者でも、優良業者を見極める際に有効なのが「許可の有無」や「有資格者の存在」です。
遺品整理業者の場合は「遺品整理士」の存在が重要な判断材料になることはまちがいありません。遺品整理士は、業界団体がサービスの品質向上のために導入した資格です。遺品整理士の資格がなくても、遺品整理業者を名乗ることは可能ですが、遺品整理士には、遺品整理に関わる幅広い、実戦的な知識が備わっています。遺品整理を依頼するなら、遺品整理士の存在はマストだと認識しておきましょう。
不用品回収業者の多くは買取をおこなっているので、古物商許可を得ていなければなりません。遺品整理業者、不用品回収業者を名乗る悪徳業者のほとんどは、許可を得ずに違法営業している業者です。
不明瞭な料金
料金体系をチェックすることも、業者の見極めに役立ちます。悪徳業者は、料金をわざとわかりにくくして、見積書に書かれていない追加料金などを請求してきます。優良業者はおしなべて、ホームページなどに料金を明確に表示しています。明瞭にすべきことをわざわざ不明瞭にする業者を、悪徳と呼ばずになんと呼べばいいのでしょうか。
ホームページや顧客対応からわかることもある
業者のホームページには、料金以外にもスタッフ紹介や利用者からのフィードバックなど、業者選びに役立つ情報が掲載されています。所在地や連絡先の情報は当然のこととして、あるべき情報が掲載されていない業者を利用することは、ただのリスクでしかありません。
電話やメールへの対応も業者を判断する材料になります。あくまで個人の判断ですが、電話でもメールでも、嫌な感じを覚えたら、その業者に依頼する理由はありません。
まとめ
遺品整理業者と不用品回収業者。この両者が提供しているサービスには近い部分もありますが、本質的には異なります。遺品整理業者は、遺品整理士を中心にサービスを提供している遺品整理のスペシャリストです。そのサービスの一環として、遺品の買取や不用品の回収·処分などをおこなっています。遺品整理業者にとって顧客はご遺族であり、相応の振る舞いが備わっているのは当然のことです。
不用品回収業者は、不用品の処分や片付けの専門業者ではありますが、遺品の扱いに精通した業者ではありません。
このように、遺品整理業者と不用品回収業者は本質的に異なります。この違いを理解しておくことは、業者選びに必ず役立つはずです。
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