日本人の平均寿命は男女とも80歳を超えています。このように、多くの日本人は長生きするのですが、健康を保った状態で命をまっとうできる人はあまりいません。歳をとれば当然、体も自分の言うことを聞かなくなるものです。近年、「終活」という言葉がよく聞かれるようになりました。
長寿国に生きる私たちには、家族や親族らの負担にならないよう、死ぬための準備をすることが求められるようになりつつあります。死ぬための準備というとあまり聞こえが良くないかもしれませんが、死ぬための準備をしておくことで、自ら大きなメリットを得ることができるのです。
この記事では、生前整理について、いつから始めればよいのか、またその進め方や注意点なども含めて詳しく解説しています。「生前整理なんてまだ先の話だよ」という方にも役立つ内容ですので、ぜひ読んでみてください。
生前整理をする意義
生前整理は、読んで字のごとく、生きているうちに身辺を整理しておくことです。人がひとり亡くなると、のこされた家族や親族は、相続を筆頭にさまざまなことをやらなければなりません。
相続の手続きを進めるためには亡くなられた方の財産を精査して、その総額を把握しなければならないため、故人の預金残高、故人がインターネットで取引していた有価証券の額なども調べることになります。しかし、このような情報を調べることは、いくらご遺族でもかなり大変です。
故人の預金残高を知るためには、金融機関が定める書類や相続人本人であることを確認する書類を準備したうえで、金融機関に出向かなければなりませんし、「デジタル遺品」とも呼ばれるインターネット上の資産を調べるためにはパスワードが必要です。
いくら長年、寝食を共にした家族でも、とくにセキュリティ強化が求められている現代のネット社会では、パスワードを特定することは至難の業です。
自分の死後に、家族がこのような苦労をしないためにも、体が動くうちに身辺を整理しておくことはとても重要です。身辺整理を早めに進めることは、のこりの人生を充実させることにもつながります。
生前整理をすることで、以下のようなメリットを得られます。
死後の遺品整理や手続きがかんたんになる
生前から身辺を整理しておくことで、自分の死後に待ち受ける家族の負担を大幅に軽減できます。
・片付く
身辺整理をすることにより、単純に部屋が片付きます。この「片付く」ということが心の余裕につながります。
・これからの人生のことを考えられる
心に余裕が生まれれば、これまでの人生のことを振り返れますし、これからの人生のことも考えられるようになります。生前整理をしたあとも人生は続きます。生前整理はのこりの人生を充実させるきっかけにもなるのです。
生前整理はいつから始めればよいのか
それでは、生前整理はいつから始めればよいのでしょうか?この問いにはっきりとした答えはありませんが、目安となる時期はあります。
生前整理は早く始めてもかまわない
人は突然、死んでしまうことがあります。これまでなんの病気もしたことのなかった働き盛りの人が突然亡くなってしまうこともあるほどです。人は病気だけではなく、事故や災害により命を落とすこともあります。30代で生前整理を始める人もいるほどですから、身辺の整理を早く始めることについてはなんの問題もありません。
気力・体力が衰えないうちに・60歳がひとつの目安
生前整理を早く始めるとはいっても、働き盛りの人が身辺の整理をする時間をとることは、現実的にはかんたんなことではありません。そこで、多くの人たちがリタイアする60歳を目安にすることを提案します。生前整理では、相続が滞りなく進むように準備するだけではなく、物を仕分けて断捨離したり、売却したりして物量を減らしていきます。これらの作業にはある程度の時間が必要ですから、作業を行う「気力」と「体力」が備わっているうちに生前整理を始めなければなりません。60代なら、多くの人にまだその気力と体力が備わっているはずです。
生前整理の進め方
生前整理を始めようと思っても、何から手をつけたらよいのかわからないものですし、とりあえず始めてみても作業を続けられません。生前整理はどうやって始めればよいのでしょうか?
ステップその1:重要書類や貴重品を確認
死後、相続などの手続きで必要になる重要書類や重要な物を、生前整理の機会に確認しておきます。これらは数ヶ所に分けて保管していることも多いと思いますので、一度すべてまとめてみて、その存在を確認してください。
・重要書類や貴重品の例
預金通帳、保険証券、不動産の権利証、印鑑、クレジットカード、保険証、年金手帳など
ステップその2:不用品と残す物品の仕分け
生前整理では、物のスリム化も行います。生前整理では、ただ物を捨てるのではなく、今後の人生のことも考えて物を仕分ける必要があります。
ただし、1年以上、手をつけていないような物であれば基本的には処分してしまっていいでしょう。思い出の品などもあるかと思いますが、このような品に関してもある程度仕分けて処分する品は処分します。
「まだ十分に使えるけれども、今後、自分では使うことはない」という物に関しては、買取をおこなっている業者に売却します。
ステップその3:物の保管場所を考え直す
歳をとると、だんだん足腰が衰えてきます。これまでは脚立や踏み台を使って高いところにある収納から物を出し入れできましたが、これからはそうはいきません。高齢になってからの転倒は死に直結する可能性があるので、残す物品に関しては、できるだけ低い位置に収納しましょう。
ステップその4:高価な品(財産)の価値を調べて扱いを決める
現金や有価証券のような財産ではなく、腕時計や芸術品、カメラなど、「物」として価値のある財産は、それぞれの価値を調べて扱いを決めましょう。
価値を調べてみると意外に安かったり、驚くほど高く取引されていたりといった物も出てくるはずです。今後の人生のために換金してもよいですし、家族のために残しておくことも当然、選択肢です。
ステップその5:デジタルデータの整理
パソコンやスマホがなくてはならない存在になった今、「デジタル遺品」が問題になっています。現在、パソコンやスマホを使ったサービスを使っていない人などほとんどいません。
銀行、株取引、動画の保存、メールサービス、挙げていったらきりがないほど、私たちはデジタルサービスに依存しています。デジタルサービスを利用する場合はユーザーネームやパスワードを用いてログインするのが一般的ですが、これらを家族に知らせないまま亡くなってしまう人も多く、多くのご遺族を悩ませているのです。
もちろん、パソコンやスマホの内部に保存しているデータや個人情報のなかには、家族にも知られたくないものもあるかと思います。
また、画像や動画データのなかには、思い出深いものもあるかと思いますので、そうしたデータは別途、DVDなどの記憶媒体に保存するなどすると家族が扱いやすくなります。生前整理の際は、デジタルデータの整理も忘れずにおこなってください。
ステップその6:エンディングノートを作る
エンディングノートは、言ってみれば「家族へのメッセージノート」です。自分が旅立ったあと、家族がやることになるさまざまな手続きをスムーズに進められるように、メッセージを残します。
エンディングノートには、個々の家族に伝えたいメッセージのほか、死後の希望などについても記しておきます。エンディングノートは遺言ではありません。法的効力のある遺言は、エンディングノートとは別に作成する必要があります。
そういう意味ではエンディングノートはカジュアルなメッセージです。生前整理をしたあとのライフプランを、このエンディングノートに書き留めて実践してもいいでしょう。
ステップその7:不用品の処分
仕分けた物品のうち、不用品に仕分けた物を処分します。小さな物ならしっかり分別して通常ごみの収集日に捨てられますが、生前整理ですからかなりの数の不用品が出るはずです。
不用品回収業者、もしくは生前整理のサポートをしてくれる遺品整理業者に引き取りを依頼しましょう。遺品整理業者にサポートを依頼して生前整理を進める方法については、あとでご説明します。
生前整理を進める際の注意点
生前整理の目的は、死後、家族が相続などの手続きで困らないように物や財産を整理すると同時にこの先の人生について考えることです。ここで生前整理を進めるうえで忘れてはならない注意点を紹介しておきます。
必要最小限の暮らしに転換
死後に物をたくさん残してしまうと家族が処分に困ってしまいます。物を大切にすることを子供の頃から教えられてきたこともあり、物を捨てられない人もたくさんいますが、今はほとんどの物をリサイクルできるので、使わない物は処分して、必要最小限の物だけを手元に置く暮らしに転換しましょう。
相続トラブルを避けることを考える
相続は、家族や親族間のトラブルを引き起こしやすいので、生前整理では、このことをよく考えて作業する必要があります。不動産や現金、預金、有価証券などの財産は、目録を作ってわかりやすいようにまとめておきましょう。もちろん、相続のことでいざこざを起こさないよう、遺言書にて家族に伝えることも大切です。
自分が歳をとり動けなくなることを前提に整理する
いくら日本人の平均寿命が延びても、それはいつまでも元気に生きられることを表しているわけではありません。歳をとれば当然、気力も体力も衰えます。物事を正しく判断することもできなくなります。
そのため、いつまでも健康でいられるとは考えず、歳をとったら思うように動けなくなることを前提に、整理を進めてください。
困ったら専門家の手を借りる
作業に手をつけてみたものの、途中でどうしたらよいのかわからなくなることもあります。とくに生前整理は相続に関わるため、困ったら必ず専門家に相談しましょう。遺品整理士が常駐している遺品整理業者のなかには、生前整理のサポートをしている業者もあります。
自分でできる生前整理、しかし業者にサポートしてもらうのがおすすめ
遺品整理業者は重要書類や貴重品、不用品などの仕分けのほか、不用品の買取、運搬、処分など、生前整理のすべての作業をサポートしてくれます。自分で作業を進めても、結局は多くの物を捨てる際は業者に依頼しなければならないので、確実に生前整理を進めるなら、業者に依頼するのがおすすめです。
遺品整理業者は、弁護士や司法書士などの士業とも連携しているため、相続のことで難しい問題を抱えている方でも安心して相談できます。
業者にサポートを依頼する場合の料金相場
業者にサポートを依頼して、主に物の仕分けと不用品の処分を行う場合は、住居の間取りにより料金が決まります。あくまで参考ですが、料金の目安を表にまとめておきます。
間取り |
スタッフの人数 |
料金相場 |
1R・1K |
1~2人 |
3~8万円 |
1DK~1LDK |
2~4人 |
5~20万円 |
2DK~2LDK |
2~6人 |
9~30万円 |
3DK~3LDK |
3~8人 |
15~50万円 |
それ以上 |
4~10人 |
20~60万円 |
まとめ
生前整理は、自分の死後に家族が手続きなどで困らないように準備する作業です。生前整理は同時に、これまでの人生を振り返り、さらに今後の人生を豊かにするために考える機会でもあります。
自分の死後にわからないことだらけだと、のこされた家族は途方に暮れてしまいます。TSUNAGUでも生前整理のサポートをおこなっておりますので、生前整理についてもう少し知りたいという方は、ぜひご相談ください。
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